犬種だけじゃない!「個体差」の大切さ【初者向け】

【初心者向け】
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「犬を飼い始めたけど、本に書いてある性格とウチの子はちょっと違う・・?」や「他のワンちゃんはできるのに、ウチの子には難しいみたい・・」そんな疑問や不安を感じたことはありませんか?
人間と同じように、犬にも一頭一頭に個性があります。今回は犬の「個体差」です。理解を深め、愛犬との関係をより良いものにするお手伝いができればと思います。

「個体差」とは

「個体差」とは簡単に言うと、「同じ犬種のワンちゃんだけど、それぞれが持っている違い」のことです。
私たち人間で例えるとわかりやすかもしれません。
人間も、顔つきや性格、得意なこと、苦手なことなどがそれぞれありますよね?これが人間の「個体差」です。

犬も同じです!

  • 「見た目」同じ犬種でも、毛の長さ、毛の色や模様、体の大きさ、顔つきなどが少しずつ違います。
  • 「性格」明るく元気で活発な子もいれば、マイペースでちょっぴり怖がりな子、甘えん坊でかまってちゃんな子、本当に色んな子がいます。
  • 「好き嫌い」お肉が好きな子、野菜が好きな子、好きなおもちゃ、好きな遊び、苦手な音や場所なども違います。
  • 「能力・体質」走るのが好きな子、「待て」はできるけど「おて」はできない子、暑がりな子、寒がりな子、お腹を壊しがちな子など、得意なことや体質もそれぞれあります。

このように同じ犬種でも色々な違いがあります。
なので本に書いてあったからといって必ずその通りではないのです。
他の方のワンちゃんは「おて」が出来るのにウチの子はできないからといって「どこか悪いのかな?」と心配になりますが、必ずしも悪いわけではありません。

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なぜ個体差があるのか?

そもそもなぜ個体差があるのかというと、私たち人間と同じです。

  • 「犬種」犬種ごとに一定の傾向はありますが、必ずしもそうとは限りません。例えば、活発な犬種と紹介されていたけど、実はその子はおっとりとした性格の子だったなどです。
  • 「性別」オスとメスの違いも一般的な違い(オス♂は体が大きい、メス♀は世話好きなど)はもちろんありますが、あくまで傾向のお話しです。ですので、オスだからこうや、メスだからこうというような決めつけはよくありません。
  • 「親から受け継いだ遺伝的なもの」親犬から受け継いだ性格や体質なども、影響する場合もあります。ちなみにこの親犬や遺伝は、犬種特有の「先天性疾患」などの話と深く関わりがあり、ここでは割愛します。気になる方はぜひ調べてみてください。
  • 「育った環境」自然の中で伸び伸びと育った、都会で車の往来が当たり前ところで育った、あまり人のいないところで育った、沢山の人がいるところで育ったなど育つ環境が違うと、経験することも違うので個体差にも影響します。
  • 「これまでの経験」主に幼少期に経験したことが、影響してきます。この幼少期はとても大切な時期で、子犬の時期にしっかりと社会化ができていると、成犬になった時あらゆる物事に落ち着いた対応ができます。逆に社会化ができていないと、吠えちゃいけないところで吠えたり、飼い主さん以外に噛み付いたりと問題行動が出てしまいます。「社会化期」について取り上げた記事もありますので参考までに読んで頂けるとありがたいです。

これらの要因が複雑に絡み合って、あなたのワンちゃんの唯一無二の「個性」を形成しています。みんなと同じじゃないといけない。そんなルールはありません。違いがあるから面白く、その違いが愛おしい、親バカはそんな風に思うはずです。私もそんな親バカの一人です。

「固体差」を理解すると役立つ事

これまで「個体差」について解説していきました。ではこの「個体差」何に役立つと思いますか?それでは解説していきましょう。

  • 「愛犬への理解が深まる」ワンちゃんは人間の言葉を話すことができません。ですので、その子の理解を深めることによって、「そろそろオシッコをするな」、「お腹が空いているのかな」などその子の仕草やその場の環境で飼い主さんがわかるようになります。
  • 「しつけやトレーニングに役立つ」こうすると良い反応を見せるやああすると反応が薄いなどを理解しておく事で、その動作や言動を使い「トイレを覚えさせたり」「吠えるのをやめさせたり」といったしつけやトレーニングがスムーズに出来るようになります。どうしても直らないや、とにかく吠えるといった「問題行動」がある場合は、専門家(犬の行動療法士)にお願いしてみるのもいいでしょう。
  • 「健康管理に役立つ」ワンちゃんは言葉を話せません。もし「体調が悪い」「痛い」などのサインを見逃してしまっては、のちのち大変な事になりかねません。ですが、「前にもこういう事があった」、「ウチの子はお腹を壊しやすい」など理解を深めておくことで、”様子をみる”といった選択を取れるようになります。もちろん気になればすぐに、かかりつけの動物病院で獣医師さんに診てもらうのが1番いいと思います。
  • 「ストレスを軽減してあげられる」愛犬にはあまりストレスを感じず、穏やかに暮らしてもらいたいものです。「ここを触ると気持ちよさそうにするな」、「このおやつは食い付きがいいな」など理解しておくと、怖がっている時や不安な時にかかるストレスを軽減できます。人間もそうですが、ワンちゃんもあまりストレスを溜めると体調を崩したりすることもあります。

どうですか?「個体差」の理解を深めるだけで愛犬との楽しい日々に、こんなにも役立てらるのです。日々よく観察し、触れ合い、あなたの愛犬のまだ知らなかった個性を発見して、楽しい日々をもっと楽しい日々にしてくださいね。

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まとめ

ここまで読んでいただきありがとうございました。今回は「個体差」について解説してきました。
「個体差」=その子だけの特別な「違い」であり「個性」です。本や図鑑などにのっているものは「一般出来なイメージ」ですので、本当の愛犬の「個性」は実際に飼っている飼い主さんにしかわからないのです。もし「他の子は出来るのに・・・」と思っていたのなら、「個体差」を理解したあなたなら、「あなたにしか見せない愛犬の表情や態度」は「これがウチの子らしさなんだ」として愛犬の個性を受け入れきっと特別なものに感じているはずです。これからもよく観察し、たくさんの触れ合いの中でまだ知らない「個性」を見つけてください。

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