「うちの子、ブラッシング嫌がるんだよね…」「どんなブラシを使ったらいいのかわからない!」
そんなお悩みを抱える方に向けて、この記事では、犬のブラッシングの重要性と、愛犬が気持ちよくブラッシングさせてくれるための方法をステップ方式で紹介します。
それと、ご自宅がブラシでいっぱいになる前に、様々なブラシの特徴と選び方も紹介していきます。
なぜブラッシングが大切なの?
犬のブラッシングは単に見た目を整えるだけでなく、愛犬の健康と快適な生活に不可欠なケアです。その重要性を確認していきましょう。
皮膚と被毛の健康維持
- 抜け毛・毛玉対策
換毛期はもちろん、日常的に抜け落ちる被毛を放置すると、毛玉ができやすく、皮膚病の原因にもなります。ブラッシングで定期的に古い毛を取り除くことで、通気性を保ち、健康な被毛の成長を促します。特に長毛種や巻き毛の犬種は、念入りなブラッシングが欠かせません。 - フケの軽減と皮膚トラブルの早期発見
ブラッシングは、皮膚の振り角質や乾燥した細胞であるフケを取り除き、皮膚を清潔に保ちます。適度な刺激は皮膚の血行を促進し、健康な皮膚のターンオーバーを助けます。また、ブラッシング中に愛犬の皮膚をよく観察することで、フケの量が増えたり、皮膚に赤みや異常がないかなど、皮膚トラブルのサインを早期に発見できます。 - 血行促進とマッサージ効果
ブラシで優しくマッサージすることで、皮膚の血行が促進され、新陳代謝が活発になります。これは、健康な被毛の育成に繋がり、愛犬のリラックス効果も期待できます。

愛犬がブラッシング好きになる!3つのステップ
ブラッシングを嫌がる犬は少なくありません。焦らず、根気強く、愛犬が「気持ちいい」「楽しい」と感じられるように進めていきましょう。
ステップ1 慣らしトレーニング
まずは、ブラシに慣れてもらうことから始めます。
- ブラシを見せる・触らせる
最初はブラシを遠くから見せるだけで良いでしょう。怖がらないようなら、手に持って匂いを嗅がせたり、軽く体に触れさせたりしてみましょう。この時、おやつや優しい言葉で、ポジティブな関連付けをすることが重要です。 - ご褒美とセットで
ブラシに抵抗がないようなら、短時間だけブラッシングの真似事をしてみましょう。数回ブラシを当てたら、すぐに褒めておやつを与えます。「ブラシ=良いこと」と愛犬に覚えてもらうことが目標です。 - 短時間からスタート
最初は数十秒でじゅうぶんです。徐々に時間を伸ばしていくようにしましょう。無理強いは禁物です。嫌がるそぶりを見せたら、すぐに中断し、もう一度簡単なステップからやり直します。
ステップ2 正しいブラッシングの基本
愛犬がブラシに慣れてきたら、本格的なブラッシングを始めましょう。
- リラックスできる体勢で
愛犬が最も快適な体勢でブラッシングできるように工夫しましょう。座って膝の上に乗せる、床に寝かせるなど、愛犬が落ち着ける体勢を見つけてあげてください。 - 優しく丁寧に
力強くブラッシングする必要はありません。優しく、丁寧に、毛の流れに沿ってブラシを動かしましょう。特に毛玉ができやすい箇所(脇の下、内股、耳の後ろなど)は、注意深くブラッシングしてください。 - 皮膚の状態をチェック
ブラッシングしながら、愛犬の皮膚の状態を注意深くチェックしましょう。赤み、腫れ、かゆみ、できもの、ノミやダニの存在など、異常がないか確認します。 - 褒めながら進める
ブラッシング中も、常に優しく声をかけたり、褒めたり、おやつを与えたりしながら進めましょう。愛犬がリラックスしてブラッシングを受けられるように、ポジティブな雰囲気を保つことが大切です。 - 毛の流れに逆らわない
基本的には毛の流れに沿ってブラッシングしますが、アンダーコート(下毛)のある犬種の場合は、時折毛をかき分けながらブラシを入れると、抜け毛を効率的に取り除くことができます。
ステップ3 仕上げとご褒美
ブラッシングが終わったら、よく褒めて、ご褒美を与えましょう。「ブラッシング=気持ちいい&嬉しいこと」というポジティブな印象を定着させることが、今後ブラッシングをスムーズにするために非常に重要です。

愛犬の被毛タイプ別!ブラシの選び方
様々な種類の犬用ブラシがあり、それぞれ得意なこと、適した被毛のタイプが異なります。愛犬の被毛に合わせて適切なブラシを選ぶことが、効果的なブラッシングと愛犬の快適さにつながります。
スリッカーブラシ
- 特徴
細く金属製のピンが無数に密集しており、先端がわずかに曲がっています。 - 得意なこと
長毛種や巻き毛の犬種の、もつれや毛玉の初期的な除去に最適です。アンダーコート(下毛)の抜け毛も効果的に取り除くことができます。 - 選び方のポイント
ピンの長さや硬さ、ブラシのサイズなど、愛犬の被毛の長さや量に合わせて選びましょう。ピンの柔らかいタイプは、皮膚への刺激を抑えられます。 - 注意点
皮膚に直接当てすぎると怪我をさせる可能性があるので、優しく使いましょう。
ラバーブラシ(ゴム製ブラシ)
- 特徴
ゴムやシリコンなどの柔らかい素材でできており、突起があります。 - 得意なこと
短毛種やスムースコートの犬種に最適です。抜け毛を絡め取るだけでなく、皮膚をマッサージする効果もあります。シャンプー時に使うことで、泡立ちをよくし、毛穴の汚れを落とすのにも役立ちます。 - 選び方のポイント
持ちやすさや、突起の形状(丸いもの、とがったものなど)を選びましょう。 - 注意点
長い毛にはあまり効果がないことがあります。
ピンブラシ
- 特徴
金属製または木製のピンが並んでおり、ピンの先端には丸い加工が施されていることが多いです。 - 得意なこと
長毛種の日常的なブラッシングや、毛並みを整えるのに適しています。スリッカーブラシほど抜け毛は取り除けませんが、被毛の絡まりを優しくほぐすことができます。 - 選び方のポイント
ピンの間隔や、先端の丸み(球状になっているか)を確認しましょう。ピンの間隔が広いものは、毛が絡まりにくいです。 - 注意点
毛玉がひどい場合は、まずスリッカーブラシで毛玉をほぐしてから使用しましょう。
獣毛ブラシ(豚毛・猪毛など)
- 特徴
天然の動物の毛で作られたブラシで、毛が柔らかく密集しています。 - 得意なこと
被毛にツヤを出し、表面の汚れやフケを取り除くのに優れています。皮膚への刺激が少なく、マッサージ効果も期待できます。短毛種から長毛種まで、仕上げのブラッシングや日常使いにおすすめです。 - 選び方のポイント
毛の硬さや密度を確認しましょう。柔らかい毛質のものは、子犬や皮膚が敏感な犬におすすめです。 - 注意点
毛玉や抜け毛の除去にはあまり向いていません。
コーム(金櫛「かなぐし」)
- 特徴
金属製やプラスチック製のくしで、目の粗い部分と細かい部分があることが多いです。 - 得意なこと
毛玉の有無の確認や、ブラッシング後の仕上げ、部分的な毛玉のほぐしに使用します。特に足の飾り毛や耳の毛など、細かい部分のケアに役立ちます。 - 選び方のポイント
目の粗さや、持ちやすさを確認しましょう。 - 注意点
力任せに使うと、毛を痛めたり、皮膚を傷つけたりする可能性があるので注意が必要です。

ブラッシングの頻度とタイミング
犬種の被毛のタイプによって適切な頻度は異なりますが、一般的ん¥には以下の頻度を目安にしてください。
- 長毛種・ダブルコートの犬種 毎日〜2日に1回
- 短毛種・スムースコートの犬種 週に2〜3回
換毛期(秋と春)は、抜け毛が大量に出るため、どの犬種も頻度を上げて毎日ブラッシングしてあげましょう。
タイミングとしては、愛犬がリラックスしている時や、散歩の後など、落ち着いた時間帯に行うのがおすすめです。
まとめ
犬のブラッシングは、愛犬の健康維持と飼い主さんとの大切なスキンシップの時間です。適切なブラシを選び、愛犬がリラックスできる環境で、愛情を込めてブラッシングしてあげましょう。
最初はうまくいかなくても、根気強く続けることで、ブラッシングは愛犬にとって「気持ちいい」「嬉しい」時間になるはずです。
もしブラッシングで困ったことや、愛犬の皮膚や被毛で異常を見つけた場合は、自己判断せずに獣医さんやトリマーさんに相談してくださいね。
最後まで読んでいただいありがとうございました。
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