犬のトイレの失敗をなくす!しつけ術

【しつけ・トレーニング】
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新しい家族として子犬を迎え入れた方、また子犬や成犬を譲渡や保健所から迎え入れた方に向けて「トイレの失敗」という壁にぶつかり、頭を悩ませている飼い主さんは多いのではないでしょうか?「うちの子は覚えないんじゃないか…」「どうして叱っても理解してくれないんだろう…」

そんな方に向けて、初心者の方でも、今日から実践できる犬のトイレのしつけ術をご紹介します。

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トイレトレーニング、なぜうまくいかないの?

トイレトレーニングを始める前に、まず「なぜ犬はトイレを失敗するのか」を理解する事が重要です。多くの飼い主さんが陥りがちな誤解から、失敗の原因を探ってみましょう。

1・叱りすぎは逆効果!

犬がトイレを失敗した時に「ダメ!」と大声で叱ったり、鼻を押し付けたりしていませんか?これは犬にとって非常にストレスになり、逆効果です。犬はあなたが「なぜ叱っているのか」を理解できず、「飼い主さんがいる前で排泄すると怒られる」と学習してしまいます。その結果、隠れて排泄するようになり、さらにトイレトレーニングが難しくなってしまうのです。

2・トイレの場所がわかりにくい

犬にとって、トイレの場所は明確でしょうか?トイレシートを複数枚敷き詰めていたり、部屋のあちこちに置いていたりすると、犬がどこが「正しいトイレ」なのか認識しづらくなります。また、食事場所や寝床のすぐ近くにトイレがある場合も、犬は排泄をためらうことがあります。

3・タイミングを逃している

子犬はまだ排泄を我慢する膀胱の力が弱く、排泄したいという衝動に駆られたらすぐに排泄してしまいます。飼い主さんが排泄のサインに気づかず、トイレに連れていくタイミングを逃していると、当然失敗が多くなります。

子犬のトイレトレーニングについては膀胱の力が弱いなど、どうしても仕方のない失敗もあります。「まだ子犬だから…」とむしろ排泄したことを褒めてあげるような心の余裕を持ちましょう!そして次こそは排泄のサインを見逃すまいと心に決め、失敗した場所の床をピカピカに拭きましょう。

トイレトレーニングの基本原則【成功への3つのステップ】

トイレトレーニングを成功させるには、以下の3つの基本原則を理解し、実践することが重要です。

ステップ1・排泄のサインを読み取る

犬が排泄する前には、必ず何らかのサインを見せます。これらのサインを見逃さないことが、成功へのそして、床や絨毯を守る、第一歩です。

  • 床の匂いを嗅ぎながらウロウロする
  • ソワソワして落ち着きが無い
  • 床をクルクル回る
  • 急に動きが止まる
  • クンクンと鳴く

これらのサインが見られたら、すぐにトイレに連れていきましょう。特に「起床直後」「食後」「引水後」「運動後」「遊びの後」は排泄しやすいタイミングです。これらのタイミングでは、サインの有無に関わらずトイレに連れて行く習慣をつけましょう。

ステップ2・適切なトイレの環境を整える

犬が安心して排泄できる環境を整えることも非常に重要です。

  • トイレの場所を決める
    リビングなど、常に飼い主さんの目が届く場所に固定しましょう。犬は自分のテリトリーから離れた場所で排泄することを好むため、寝床や食事場所から少し離れた場所に設置するのが理想です。
  • 広さに余裕を持たせる
    トイレトレーは、犬がその上でクルクルと回れるくらいの十分な広さがあるものを選びましょう。体がはみ出してしまうと、犬は失敗と認識しやすくなります。
  • 清潔に保つ
    排泄後はすぐに片付け、匂いを完全に消臭しましょう。消臭スプレーを使用するだけでなく、水拭きなどでしっかり拭き取ることも大切です。

ステップ3・成功したらご褒美と褒め言葉!

犬がトイレで排泄に成功したら、間髪入れずに「すごいね!」「良い子!」と優しく褒め、おやつや大好きなおもちゃでご褒美を与えましょう。この時のご褒美は、普段与えているものよりも少し特別感のあるものが効果的です。

重要なのは「排泄している最中」または「排泄し終わった直後」に褒めることです。時間が経ってから褒めても、犬はなぜ褒められているのか理解できません。

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今日からできる!実践的なトイレトレーニング術

それでは、具体的なトイレトレーニングの方法をご紹介します。

1・サークルとクレートを使ったゾーン分け

子犬を迎えたばかりの頃は、サークルやクレートを活用して犬の生活スペースを区切ることが有効です。

  • サークル内にトイレを設置
    サークル内の一角にトイレを設置し、それ以外の場所には寝床や水飲み場を置きます。犬は自分の寝床を汚すことを嫌がる習性があるので、自然とトイレで排泄しようとします。
  • クレートトレーニング
    クレーとは犬にとって安心できる「自分の部屋」であり、寝床でもあります。クレート内で排泄することはほとんどありません。短時間であればクレートに入れておくことで、排泄を我慢する練習にもなります。クレートから出す時は、すぐにトイレに連れていきましょう。

2・トイレシートの誘導と褒め言葉

犬をトイレシートに誘導し、そこで排泄するように促します。

  • サインを見つけたら誘導
    排泄のサインが見られたら、優しく声をかけながらトイレシートの上に連れていきます。急かすように連れて行くと、犬が緊張してしまうので注意しましょう。
  • 「ワンツー」「シーー」などの合図
    トイレシートの上で排泄を促す「ワンツー」「シーー」などの合図を決めて、排泄中に繰り返し声をかけます。これを繰り返すことで、将来的に合図で排泄するようになります。
  • 成功したら即座に褒める
    排泄に成功したら、上記で述べたようにすぐに褒めてご褒美を与えます。この一連の動作を犬に「良いこと」として認識させることが重要です。

3・タイミング法と継続的な観察

トイレのタイミングを予測し、積極的にトイレに連れて行く方法です。

  • 排泄記録をつける
    最初は、いつ排泄したか、どのくらいの間隔で排泄しているかを記録しておくと、次の排泄タイミングを予測しやすくなります。
  • こまめにトイレへ
    子犬の頃は、1〜2週間おきにトイレに連れてくくらいの頻度で構いません。特に、寝起き、食後、遊びの後など、排泄しやすいタイミングを逃さないようにしましょう。
  • 失敗しても黙って処理
    もし失敗してしまっても、絶対に叱らないでください。黙って片付け、匂いを完全に消臭しましょう。犬の目の前で片付ける場合は「なんでこんなところに!」という感情を態度に出さないよう、無言で淡々と行うことが大切です。
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まとめ

犬のトイレトレーニングは、決して一朝一夕で完成するものではありません。時には失敗にがっかりすることもあるかもしれません。しかし、焦らず、愛犬を信じてトレーニングを続けることが大切です。

トイレトレーニングは、単に排泄の場所を教えるだけでなく、愛犬との信頼関係を築き、成功や失敗した思い出と床がどちらもキラキラとしたかけがえのないものになるでしょう。

この記事が、飼い主さんのお掃除に役立てば幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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