これから犬を飼おうか悩んでいる人に向けてあなたのライフスタイル、費用、時間、住環境など、飼い主としての適性を自己チェックするポイントを簡単にまとめてみました。
あなたは経済的な負担を生涯続けられますか?(お金の問題)
- 初期費用
ペット自体の価格にケージやベッド、食器、首輪・リード、おもちゃ、トイレ用品、最初のワクチン接種や健康診断、マイクロチップ装着費用など、さまざまなものにお金がかかる為、迎える際にまとまった出費があります。 - 継続的な費用
毎日のフードやおやつ、トイレシーツなどの消耗品、定期的なワクチン接種、ノミ・ダニ・フィラリア予防薬、トリミング(犬種による)、ペット保険料などが毎月・毎年かかります。 - 予期せぬ費用
病気やケガは予期せぬトラブルは突然やってきます。診察費、検査費、手術費、入院費、薬代などは、時に数十万円単位になることもあります。高齢になれば、介護費用や特別な療法食が必要になることもあるかもしれません。 - 確認ポイント
毎月の固定費としてペット関連費用を無理なく捻出し続けられますか?急な高額出費に備えて、十分な貯蓄やペット保険への加入を検討できますか?自身の経験から保険のには大変助けられています。どのような保険があるか、一度調べてみる事をおすすめします。
毎日の世話に時間と労力をかけられますか?(時間の問題)
- 毎日のケア
食事の準備と片付け、水の交換、散歩(なるべく毎日必要)、トイレの掃除、ブラッシングや簡単なグルーミング(毛づくろい)、ケージの掃除など、種類によって差はありますが、毎日欠かせないお世話があります。 - コミュニケーションとしつけ
ワンちゃんとの信頼関係を深めるための遊びやふれあいの時間、基本的なしつけやトレーニングも必要です。問題行動が出た場合(犬の行動療法士に相談してみる)、根気強く向き合う必要もあります。 - 通院など
定期的な健康診断や予防接種のための通院、トリミングサロンへの送迎など、お世話以外の時間も必要になります。 - 確認ポイント
あなたの生活リズムの中で、毎日これらの世話に時間を割くことができますか?疲れている日や忙しい日でも、責任を持ってお世話を続けられますか?
住んでいる環境はペットに適していますか?(環境の問題)
- 飼育スペース
ペットがストレスなく過ごせる十分な広さがありますか?(大型犬なのに狭い、などはストレスの原因になります。) - 安全性
室内で、ワンちゃんにとって危険なもの(電気コード、中毒を起こす植物、誤飲しそうな小物など)はありませんか?脱走防止策はとれますか? - 住居の規約
賃貸住宅やマンションの場合、ペットの飼育は許可されていますか?サイズや頭数に制限はありませんか?(無断飼育は絶対にNGです、ご契約の不動産に確認をとりますょう。) - 近隣への配慮
鳴き声や臭いなどで、近隣に迷惑をかける可能性はありませんか?十分な対策をとれますか? - 確認ポイント
あなたの住まいは、迎える予定のワンちゃんが安全かつ快適に暮らせる環境ですか?飼育ルール上、問題はありませんか?安易に飼ってしまって飼えなくなってしまっては元も子もありません。
あなたのライフスタイルに合っていますか?(生活との相性)
- 活動量
あなた自身の活動量と、ペットが必要とする運動量は合っていますか?(例:活発な犬種なのに、インドア派であまり散歩に行けない、持病のため家からあまり出られないなど) - 留守番時間
仕事などで家を空ける時間はどれくらいですか?長時間ひとりで過ごすのが苦手でストレスになる種類のワンちゃんもいます。 - 旅行や外出
旅行や出張が多い場合、ワンちゃんを預ける信頼できる場所や人はいますか? - 将来の変化
今後、転勤、引っ越し、結婚、出産などのライフイベントが起こる可能性はありますか?その変化があっても、ペットを飼い続けられますか? - 確認ポイント
あなたの現在の、そして将来起こりうる生活の変化に対応しながら、ワンちゃんを幸せにできますか?
終生飼養の覚悟と家族全員の同意はありますか?(覚悟と協力)
- 犬の寿命
犬は10年~15年以上、種類によってはもっと長生きします。その長い年月、変わらず愛情と責任を持ち続けられますか? - 知識と学習意欲
迎えるワンちゃんの種類(色んな犬種)の特性、かかりやすい病気、必要なしつけについて、事前に十分に学んでいますか?迎えた後も学び続ける意欲がありますか? - 家族の同意と協力
同居する家族全員が、ペットを迎えることに心から賛成していますか?アレルギーを持っている人はいませんか?世話の分担など、協力体制は整っていますか? - 困難への対応
病気になった時、年老いて介護が必要になった時、問題行動に悩まされた時にも、投げ出さずに最後まで寄り添う覚悟がありますか? - 確認ポイント
「かわいい」だけではなく、大変な面もすべて受け入れ、ペットの一生に責任を持つという強い覚悟がありますか?家族全員で協力して育てていくことができますか?もし、あなたがご高齢の方であれば自身が亡くなった時の譲渡先や、日々のお世話やしつけなどの協力者は必須です。もし難しいようでしたら、『子犬を飼う』ということはおすすめできません。
まとめ
犬を家族に迎えるということ。それは、決して簡単なことではありません。覚悟が必要な場面もたくさんあるでしょう。けれど、その覚悟を持って迎えた先には、言葉では言い尽くせないほどの素晴らしい世界が広がっています。
犬は、ただのペットではありません。人生の喜びも、時には悲しみも、黙って隣で分かち合ってくれる、かけがえのないパートナーです。
あなたが笑うと、まるで自分のことのように喜び、あなたが落ち込んでいると、心配そうに顔を覗き込み、そっと寄り添ってくれる。その純粋で無垢な愛情は、どんな疲れも吹き飛ばし、心を優しく溶かしてくれます。
彼らとの生活は、私たちにたくさんのことを教えてくれます。毎日のお世話を通して育まれる責任感、思い通りにいかない時に試される忍耐力、そして、見返りを求めない愛情の尊さ。犬と共に過ごす時間は、私たち自身をも成長させてくれるのです。
確かに手間はかかるかもしれません。でも、ドアを開けた瞬間の「おかえり!」の熱烈な歓迎、膝の上で安心しきって眠る寝息、キラキラした瞳で見つめられる幸福感… それらはすべて、大変さを補って余りある、人生最高のギフトです。犬との出会いは、あなたの人生を、より深く、温かく、輝かしいものにしてくれるはずです。
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